2025年9月、世界的な高級旅行誌「Travel + Leisure」がひとつのリストを発表した。著者はインドネシア系の旅行アドバイザー、デジレ・ノーマン。彼女がA-Listメンバーとして選んだのは、バリ島を除くインドネシアの6つの目的地だ。
「インドネシアは1万7,000以上の島からなる国であり、それぞれが独自のリズムと文化と稀有な美しさを持っている」というのが彼女の出発点だ。そのうちの多くの旅行者が知る、あるいは訪れたことがあるのはバリ島だけ。けれどもインドネシアの本当の冒険は、その先にある。
インドネシア国内のメディアや観光省も、この視点を積極的に採用している。2026年の観光戦略の柱の一つが「バリ島以外の目的地の振興」であり、ラブアンバジョ、ラジャアンパット、スンバ島などが国を代表する「スーパープライオリティ」に指定されている。
Travel + Leisureが選んだ6つの場所
1. ジョグジャカルタとボロブドゥール
世界最大の仏教寺院、ボロブドゥール。9世紀に建てられたこのユネスコ世界遺産は、ジャワ島の文化的首都ジョグジャカルタを拠点に訪れることができる。活火山メラピを背景に広がる寺院の眺望は、他のどの東南アジア遺跡とも異なるスケールを持つ。
2. ラジャアンパット
西パプア州に位置するラジャアンパット諸島は、地球上で最も高い海洋生物多様性を誇る場所のひとつ。カラフルなサンゴ礁に、サメ、ウミガメ、数千種の魚が生息する。世界中のダイバーが聖地と仰ぐ目的地だ。
3. ラブアンバジョとコモド国立公園
ノーマンが推薦するのは、コモドドラゴンのトレッキング、マンタとのシュノーケリング、そしてパダル島の頂上からの絶景だ。この3つだけで、コモドが世界水準の目的地であることは十分に伝わる。
4. スンバ島
古代の巨石文化と伝統的な慣習が現在も息づく島。世界クラスのサーフィンスポットと、海岸で馬に乗る体験を提供するNIHI Sumbaリゾートで知られる。Travel + Leisureが以前、世界最高のホテルに選んだ実績を持つリゾートだ。
5. ブロモ山
東ジャワのブロモ・テンゲル・スメル国立公園に位置する活火山。広大な火山砂の海に浮かぶ噴煙をあげる火山口と、ペナンジャカン展望台からの日の出は、インドネシア屈指の絶景と評される。テンゲル族の伝統文化も見どころのひとつ。
6. カリマンタン(ボルネオ島)
スコニャール川沿いをクロトック(伝統的な川舟)で進み、タンジュン・プティン国立公園でオランウータンをその自然の生息域で観察する体験は、インドネシアが誇るもっとも原始的な野生の旅のひとつ。キャンプ・リーキーでの観察は忘れがたい体験として世界の旅行者に知られている。
日本からの旅行者に、コモドをすすめる理由
6つの中で、日本からの旅行者にとってもっとも現実的かつ報酬の高い目的地として推薦するのが、ラブアンバジョとコモド国立公園だ。その理由を具体的に説明する。
移動時間が現実的 日本から直行便でバリ島へ飛び(約7時間)、バリ島からラブアンバジョへのフライトは約1時間半。乗り継ぎを含めた総移動時間は10〜12時間。5日間の旅程でも、充実した体験が成立する。
体験の希少性が高い コモドドラゴンは地球上に約3,500頭しか存在せず、インドネシア東部の5つの島にのみ生息する。この動物を野生の生息域で目の前にする体験は、世界中のどこにも代替手段がない。マンタポイントでの遭遇も同様だ。
訪問者数が管理されている 2026年4月から、コモド国立公園は1日1,000人の入場上限を設けた。SiOraという事前予約システムを通じてのみ入場できる。混雑を避け、質の高い体験が保証される環境は、整然とした旅を好む日本人旅行者の志向と高い親和性を持つ。
安全体制が整っている インドネシア観光省は2026年5月に「観光安全プログラム2026」を発表し、全国の観光地で安全基準の統一化が進んでいる。ラブアンバジョの優良オペレーターは、ガイド資格、船舶安全認証、緊急通信機器を標準装備している。
具体的な旅程イメージ
標準的なコモドオープントリップは3日2泊が多く、主要な体験を網羅している。
1日目: バリ島からラブアンバジョへフライト。到着後、港の街を散策。夕刻はピニシ船から日没を眺める。
2日目: コモド島またはリンカ島でコモドドラゴントレッキング。その後、クリスタルロックやマンタポイントでシュノーケリング。夜は船上で食事と就寝。
3日目: 早朝5時にパダル島を出発し日の出トレッキング。頂上からの三湾の眺望は圧倒的。帰路にピンクビーチで最後のシュノーケリング。
4日目: ラブアンバジョからバリ島経由で帰国の途に。
予約のタイミングと注意点
ピーク時期の7月〜9月は、3〜5ヶ月前には多くの優良オペレーターが埋まっている。ゴールデンウィークや夏休みを利用した旅行を検討している場合は、早めの予約が必須だ。
SiOra許可証はオペレーターが代行申請するため、旅行者が個別に手配する必要はない。ただし、確実にオペレーターが公式ルートで許可証を取得しているかを確認することが大切だ。
Travel + Leisureが選んだ6つの目的地の中で、コモドは日本の旅行者にとってもっともアクセスしやすく、体験の密度が高く、準備と報酬のバランスが最も優れた選択肢だ。
Dara Flores Adventuresはラブアンバジョ発のコモド国立公園ツアーを専門とする現地オペレーターです。オープントリップとプライベートピニシチャーターを提供し、全てのSiOra許可証を代行申請しています。ツアーを見る →